しかほんざん/四箇本山
明治二〇年(一八八七)、浄土宗制によって指定された四箇寺の大本山。東京の増上寺と京都の金戒光明寺・百万遍知恩寺・清浄華院の四大本山。増上寺は徳川家の菩提寺であり、関東十八檀林筆頭で総録所でもあった。金戒光明寺は白川禅坊として有名であり、知恩寺は法然の遺跡で宮中との関係も深かった。清浄華院は室町時代以降、宮中との関係が密接になった寺である。いずれも浄土宗としては由緒・格式のある寺院として指定されていた。また、江戸時代には知恩院を含めた京都の四本山を京都四箇本山と称することもあった。
【参考】大橋俊雄『浄土宗近代百年史年表』(東洋文化出版、一九八七)
【執筆者:𠮷水成正】