戒を持たもって念仏すること。持戒と念仏の関係については、天台真盛宗の戒称一致、西山流の戒念一致等、宗派により所説が異なる。浄土宗義においては、戒は仏法の大地、通規としつつも、戒を念仏の助業であると解する。法然は「本願の念仏には、独り立ちをせさせて、助を差さぬなり。助というは、智恵をも助に差し、持戒をも助に差し…」(『四十八巻伝』二一、聖典六・二八〇/昭法全四九三〜四)と説く。
【参照項目】➡種種念仏往生の機
【執筆者:日下部謙旨】