一枚起請講説
提供: 新纂浄土宗大辞典
いちまいきしょうこうぜつ/一枚起請講説
二巻。『一枚起請文講説』ともいう。法洲著。天保八年(一八三七)刊。忍澂『一枚起請諺論』、関通『一枚起請文梗概聞書』に依拠して、これに著者の宗書、外典の知識を加えて『一枚起請文』を説明したもの。的門が跋において記すように、当時しばしば行われていた布教の誤謬を指摘して、後世を通じて浄土宗の布教者の指針とするために著された。本書は六段よりなり、第一には縁起、第二には題号の説明、第三には本文の講説、第四には手印の意義、第五には邪義の問題、第六には年時、撰号、花押、さらには法然の本地を説明する。
【所収】『大日比三師講説集』中、浄全九
【参考】浄土宗典刊行会編『浄土宗教学大系』九(浄土宗典刊行会、一九三一)
【参照項目】➡一枚起請文
【執筆者:永田真隆】