白旗式状
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:25時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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しらはたしきじょう/白旗式状
一巻。『浄土宗白旗流義相承制誡状』『浄土宗白旗流義安心相伝の式定』ともいい、略して制誡ともいう。聖冏撰。応永二年(一三九五)一一月成立。伝法を相承するときに誓約する六箇条の規則。正伝法(前伝)の伝授に際しての禁止条項と、釈尊はじめ先人達の伝法に対する報謝の念を説き、決定往生の志を励むことを誓約する条文。本書は二種類あり、初伝の学生のために流義を相承(浅学相承)する制誡と、檀信徒に安心を相承(結縁相承)するための式定で、先聖の伝法時の事例を除いた他はほぼ同文である。『山門通規』には応永一一年(一四〇四)九月一四日(『五重指南目録』撰述日)とあり、「但し許可の人を除く」(『増上寺史料集』三・一八八)の文がある。要偈道場(伝宗伝戒道場・五重相伝)のときには、右脇師(右方)がこれを奉読し、左脇師(左方)が『安心請決』を奉読する。
【所収】『伝灯輯要』上
【執筆者:西城宗隆】