一巻。善悦撰。五重相伝のうち初重『往生記』の最後にある「和語」(「小消息」)に関する口伝について述べた書。聖冏作と擬されたこともあるが、飯沼弘経寺七世見誉善悦の作である。聖冏の『五重指南目録』、聖聡『五重拾遺鈔』の口決、了暁『五重指南目録集』の解釈を受けて、自著『五重始末』に解釈を加えている。
【所収】『伝灯輯要』
【執筆者:東海林良昌】