三巻。『正修観』ともいう。伝源信述。成立年次不明。上巻では、依報である極楽の様子、中巻では、阿弥陀仏の法身の体は非有非無、報身の智慧は第一義空、応身の福徳は真善妙有の三身相即であること、下巻では、正報である阿弥陀仏と十方の諸仏の影護、さらには二十五菩薩の来迎の様子が説かれる。これらの内容から、源信の撰述であることに疑義が唱えられている。
【所収】仏全三一、『恵心僧都全集』一
【参考】西村冏紹・末木文美士『観心略要集の新研究』(百華苑、一九九二)
【執筆者:和田典善】