しょうじゃごうえべん/正邪強会弁
四巻。法洲著。文化一三年(一八一六)撰。自著『正邪不可会弁』に対する一向宗信者中野玄蔵の答書『朝霞弁』を、邪義を正義に強いて混融会釈する書と断じ、厳しく論難した書。『朝霞弁』の一節ごとに反論を加え、中野の述べる一向宗義を退けた。『正邪不可会弁』とともに、浄土宗と真宗の宗義論争を知る上での好資料である。本書は同一四年、『正邪不可会弁』一巻と新たに撰述された『不可会弁幷強会弁或問』一巻を加えて刊行された。
【所収】益谷末吉編『還源叢書』一(還源会、一八九四)、『大日比三師講説集』下
【資料】『法洲和尚行業記』
【参照項目】➡正邪不可会弁、法洲
【執筆者:宮入良光】