定機・散機
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:24時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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じょうき・さんき/定機・散機
定心の機根と散心の機根のこと。善導『観経疏』によるものであり、定機とは精神統一をして観想を行うことのできる人、散機とは心が常に散り乱れて精神統一ができない人のことを指す。良忠は『伝通記』四に「口称念仏の機に二種あり。一には定機、二には散機なり。定機と言うは口称の力に由りて定心発得して、まさに仏を見るなり。散機と言うは、散心称名して臨終の時に至りて、まさにすなわち仏を見て浄土に往生す」(浄全二・一五五下)と述べ、定機・散機がともに口称念仏の機根であることを明かしている。これは定機であっても散機であっても、口称念仏によって往生が可能なことを示したものであろう。
【参照項目】➡定心・散心
【執筆者:朝岡知宏】