一巻。袾宏述。本書を収載する袾宏輯『諸経日誦』は明・万暦二八年(一六〇〇)編。往生浄土を願う回向文として、誦経の最後に読誦されていたもの。それまでの遵式「晨朝十念法」の回向文は言辞が簡便すぎるため、袾宏が情感豊かに詳しく書き改めた。袾宏自身による略解があり、帰敬偈と本文を「初求生西方正因」「二得生西方明」「三已生浄土大用」に分科して詳説している。
【所収】続蔵六一
【執筆者:石上壽應】