千葉県山武市松尾町金尾。金尾山清浄院。千葉教区№一一四。文永二年(一二六五)良忠の開山。一三世紀頃、当庄の城主千葉一族成東刑部大夫胤教たねのりの息女(法名清浄院法阿尼)の死により、文永二年の春、父の胤教はその菩提を弔うため、当所に一庵を構えて閑居する。ときに、良忠より受戒し、その折の聞法によって心をうたれ、彼を尊崇し、一宇を建立し良忠を開山とした。その後、念仏道場として広く大衆を教化した。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)、『蓮門精舎旧詞』二一(続浄一八)
【執筆者:小林尚英】