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香盒

提供: 新纂浄土宗大辞典

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こうごう/香盒

焼香するための香を入れておく容器。「盒」とは、身と蓋とを合わせて閉じる容器のこと。香合とも書き、俗に香函(箱)ともいう。主に木製で扁平円形の入れ物。木地のままや漆塗り、蒔絵まきえ螺鈿らでんを施したもの、堆朱ついしゅ製・陶磁製・金属製・布製もある。いつでも仏に香を献じられるよう、僧侶は常に香盒を左の袂に入れて携帯すべきである。柄香炉えごうろと一緒に持つ方法には二通りある。先進が持つときは、右手で柄の曲がったところを握り、香盒をのせた左手で柄の中程を受けて、縦に目八分(肩通し)の高さで捧持する。侍者役者)が持つときは、香盒をのせた左手で香炉(火炉の下)を受け、右手で柄の曲がったところを握り、胸前で横に捧持する。また伴僧香盒のみを持つときは、胸前にて親指以外の四指を仰向けて香盒の底を受け、親指で蓋を抑える。坐具とともに持つときは、胸前にて香盒坐具の上にのせた状態にする。


【参照項目】➡香炉柄香炉


【執筆者:太田正敬】