聖冏の『浄土略名目図』および『釈浄土二蔵義』一に出ている、建暦元年(一二一一)八月上旬に法然が説いたとする法語。浄土宗に修学の志のある者は、曇鸞・道綽・善導三師の釈義に帰すべきであるとし、三師の説をあげている。大玄の『浄土頌義探玄鈔』中には、この法語に七疑があるとし、偽作の疑いのあることを明かしている。現在では聖冏が自身の思想体系を述べるために書いたとされている。
【所収】昭法全
【参考】望月信亨『浄土教之研究』(日本図書センター、一九七七)
【執筆者:笠島崇信】