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現証往生伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

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げんしょうおうじょうでん/現証往生伝

三巻。桂鳳撰。和泉国堺法行寺の雲嶺桂鳳(—一七四三)が元文四年(一七三九)八月に編纂し、同五年九月に京都の書肆しょし沢田吉左衛門より出版された。序文は法然院慧誾えぎん。本書の上巻では檀林で修学した正規僧一二名、中巻は檀林の修学を経ない非正規僧(道心者)三〇名、下巻では在家者三一名、合計七三名の伝記を収めている。後印本では三名が追加され七六名となっている。本書の特徴は平生ならびに臨終において現れた奇瑞を記録し、読者に念仏を勧誘しているところである。


【所収】笠原一男編『近世往生伝集成』一(山川出版社、一九七八)


【参考】長谷川匡俊「『現証往生伝』について」(『近世往生伝集成』一、山川出版社、一九七八)


【執筆者:石川達也】