『梵網経』に説かれる四十八軽戒しじゅうはっきょうかいのうち第七戒のことで、新たに入門した大乗の求道者(菩薩)について、どこであろうと経律についての講説が行われるならば、経律の巻を持参して聴聞しなければ軽垢罪きょうくざいに当たるとしてこれを制する。なお経律について「毘尼経律」と記されるが、これを『梵網経』のことと解釈するのが妥当であるという。菩薩戒の積極的な聴聞が勧められている。
【参考】石田瑞麿『仏典講座一四 梵網経』(大蔵出版、一九七一)
【参照項目】➡四十八軽戒、軽垢罪
【執筆者:袖山榮輝】