求めるものを得ることができない苦。八苦の一つ。所求不得苦ともいわれる。対応するサンスクリット語としてはⓈicchāvighāta-duḥkhaなどがあるが、異なる形もあり一定していない。ただしいずれも意味するところは、求めるものが手に入らない苦しみ、あるいは望みが達せられない苦しみである。つまり求不得苦とは物質的に求めるものが手に入らないことだけではなく、心に思ったことを果たせない苦しみも意味する。
【参照項目】➡四苦八苦、苦
【執筆者：石田一裕】
