観念法門私記見聞
提供: 新纂浄土宗大辞典
かんねんほうもんしきけんもん/観念法門私記見聞
一
二巻。聖聡撰。良忠『観念法門私記』に、さらに白旗派の立場から注釈を加えた書。本書では良忠の説明文や語句への逐語的な解説に徹しているが、同じ書名を持つ名越派良栄理本の『観念法門私記見聞』が念頭に置かれており、その影響関係が看取される。
【所収】浄全四
【参考】小林尚英『観念法門私記見聞』(大谷旭雄編『聖聡上人典籍研究』大本山増上寺、一九八九)
【執筆者:東海林良昌】
二
二巻。良栄理本撰。「大沢見聞」の一書。良忠『観念法門私記』の注釈書。良栄は尊観・明心・妙観・聖観と続く名越派の人師であるが、本書では「水沼(藤田派祖性心)」「坂下(白旗派祖良暁)」等の諸師の解釈を援用するという特徴が見られる。
【所収】浄全四
【参照項目】➡大沢見聞
【執筆者:米澤実江子】