順番に段階を経て進むことを竪といい、それに対して順番を超えて一足飛びにいくことを横という。『無量寿経』下に「横おうに五悪趣を截きり」(聖典一・二六〇/浄全一・二四)とあり、善導の『観経疏』玄義分の十四行偈に「横超に四流を断ずべし」(聖典二・一五九/浄全二・一上)とあるように、浄土教では仏の願力に乗じる他力法門を横といい、自力によって修行し輪廻を離れる聖道の自力法門を竪という。
【資料】『伝通記』玄義分記一
【執筆者:市川定敬】