「蓮台に乗って極楽浄土に往生する野」との意味から、火葬地や墓地のことを指す。地名となっているところが多く、特に京都の船岡山西麓から紙屋川にいたる一帯は、平安時代より京都の鳥部野とりべのや化野あだしのとともに墓葬地として知られた。京都の蓮台野の近くには上品蓮台寺や、後冷泉天皇や近衛天皇を火葬した火葬塚などがある。墓葬地であったため、無常を感じさせる地として、古来、説話や歌などにも詠まれることが多い。
【参照項目】➡化野、鳥部野
【執筆者:工藤美和子】