永正元年(一五〇四)—天正一二年(一五八四)一一月六日。宗蓮社道阿賢公。相模国小田原の人。大和国三輪山に住して、古跡である極楽寺の中興開山となる。また永禄年間(一五五八—一五七〇)には、専行院や称念寺などを創建。その後は山城国栂尾とがのおに石雲庵を建立し、そこに居して念仏を勧化した。晩年は山城国八幡の正法寺に住したと伝わる。また安土問答の判者として活躍した因果居士は、円誉のことを大いに敬慕していたという。
【資料】『鎮流祖伝』五(浄全一七)、『蓮門精舎旧詞』八(続浄一八)、『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)
【執筆者:加藤弘孝】