れいじさほう／例時作法

定められた時刻に勤める法要のこと。例時ともいう。とくに、智顗ちぎの四種三昧のうち常行三昧として修される『阿弥陀経』と念仏を中心とした法要を指す。引声いんぜい阿弥陀経とも、常行三昧ともいわれる。円仁が唐より将来し、後に比叡山常行堂の勤行式とし、天台宗では日誦作法とされている。法然も修し、『如法経次第』のなかでも「次に例時作法、常の如し。但し、日没一時に付す」（昭法全八二八）とし、『四十八巻伝』二四には「皆例時とて毎日に必ず『阿弥陀経』を読み」（聖典六・三五二）と記されている。現行の浄土宗におけるその次第は例時伽陀、四奉請、甲念仏（呂）、阿弥陀経、甲念仏（律）、合殺かっさつ、回向、後唄、五念門であり、天台宗の例時作法とは異なっている。明治四三年（一九一〇）の知恩院阿弥陀堂の落慶法要で勤められた。現在知恩院では一一月の兼実忌に『十夜会別式』として修している。

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【参照項目】➡引声阿弥陀経一

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【執筆者：大澤亮我】