無学・有学は共に聖者を意味する。ここでいう聖者とは四諦をはっきりと理解(現観)した者のこと。無学はⓈaśaikṣaの訳語であり、もはや学ぶべきところのない者、すなわち阿羅漢の境地に達した者を意味する。一方、有学はⓈśaikṣaの訳語で、聖者ではあるが、まだ学ぶべきことを残す者で、四向四果から阿羅漢果を除いた四向三果にある者を意味する。これらの境地の者は阿羅漢を目指して、常に学ぶことを願うため有学と呼ばれる。
【参照項目】➡阿羅漢、四向四果
【執筆者:石田一裕】