一巻。具名は『弥陀如来和讃』。伝覚超撰。成立年次未詳。本書には『天台霞標』四—三所収本と『国文東方仏教叢書』所収本の二種類が存在し、前者は一〇八句、後者は一二七句から成っているが、ほぼ同文である。その内容は、阿弥陀仏が念仏の衆生を摂取することを讃じ、臨終時には必ず二十五菩薩の来迎があることを説いている。しかしながら、その内容や語調、文体から江戸時代中期の作と疑う向きもある。
【所収】仏全一二五
【参考】佐藤哲英『叡山浄土教の研究』研究編(百華苑、一九七九)
【執筆者:和田典善】
⇨極楽国弥陀和讃(ごくらくこくみだわさん)