石田充之著。二冊。昭和五四年(一九七九)七・八月、大東出版社刊。著者が親鸞教学の基礎的かつ全般的な解明を目的として、その師法然とその門下の教学を究明したもの。その内容は、日本浄土教思想の展開と法然教学を前提として隆寛・証空・幸西・聖光・長西・静遍・良遍の各教学の検討から、親鸞教学へと帰結する。親鸞教学的色彩は強いが、法然門下の基礎的な浄土教学を研究する上で便益な書である。
【執筆者:加峯康敬】