和会通釈の意。会通ともいう。経説の中で相反する表現がある場合、それらの説相が相違する理由を明示し、その相違が表そうとしている根底の意味を解釈し、それらの相違が矛盾するものではないと明らかにすること。これらが他者同士の矛盾を解消する意やさまざまな事情を考慮する意に転じ、さらに儀礼にかなった応対・あいさつを指すようになる。現在「会釈」という語は一般的には軽くお辞儀をするあいさつを指すが、このような意味で用いられるようになったのは江戸時代頃である。
【参照項目】➡会通、別時意会通
【執筆者:沼倉雄人】