ふぐくしょうぼうかい/不供給請法戒
『梵網経』に説かれる四十八軽戒のうちの第六戒。仏弟子たる者、大乗の法師や同学・同見・同行の者が僧坊や舎宅、街にやってきたり、遠方から訪れてくるのを見たならば、立ち上がって迎え、また立ち去るのを見送り、礼拝供養すべきであるとする。日に三度の食事やできうる限りの供養をし、床や薬やその他必要なものを提供し、また法師に説法を請い、礼拝し、瞋心と患悩の心を生じないようにし、何があっても法を求めるべきであって、もしそうしないのであれば軽垢罪に当たるとしてこれを制するとする。
【参考】石田瑞麿『仏典講座一四 梵網経』(大蔵出版、一九七一)
【参照項目】➡四十八軽戒、軽垢罪
【執筆者:袖山榮輝】