極楽の光明より放たれる八種の清浄な風のこと。『観経』の水想観に「台(光明台)の両辺において、各おの百億の華幢、無量の楽器あり、もって荘厳とす。八種の清風、光明より出でて、この楽器を鼓ならして、苦・空・無常・無我の音こえを演説せしむ」(聖典一・二九三~四/浄全一・四〇)とあって、この清風が楽器を鳴らし、妙なる音を奏でるとされている。善導の『往生礼讃』中、日中礼讃にもこの荘厳相が取り上げられている。
【資料】『観経』
【参考】善導『観経疏』、『往生礼讃』
【執筆者:郡嶋昭示】