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鈍色

提供: 新纂浄土宗大辞典

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どんじき/鈍色

法衣の一種。ほう服と同じように袍(上衣)とくんと帯からなる法衣。現在は使用されない。袍服が有紋・あわせであるのに対し、鈍色は無紋・単衣ひとえで作られる。色は鈍色が白を本儀とするのに対し、袍服は黒・紫・緋などを用いている。着方については『法体装束抄事付童体装束事』(仏全七三・五二三上)に詳細が記されている。浄土宗では『啓蒙随録』初編二に「官服に種々あり。法服鈍色素絹直綴じきとつ等あり」(『明治仏教思想資料集成』二・二四四下)とするが、使用が少ないことから説明が省略されている。なお、鈍色(にぶいろ・にびいろ)と読む場合には色彩の名であり、薄墨色をいう。


【参考】宍戸寿栄『続浄土宗法儀解説』上(一九七二)


【執筆者:大澤亮我】