共生 (ともいき)
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:30時点における192.168.11.48 (トーク)による版
2018年3月30日 (金) 06:30時点における192.168.11.48 (トーク)による版
ともいき/共生
「いまあるすべてのいのちの連綿とした繫がりを大切に」とする考え方。人間ばかりでなく、すべてのものは他と関係し合って生起・存在しており、それらは過去から現在・未来へと繫がっているとするもので、現代社会で使用されている、現世空間での環境における共生と区別している。善導『往生礼讃』の「願共諸衆生 往生安楽国」の「共」と「生」を典拠とした造語。この場合の「生」は、「(浄土に)生まれる」という未来的な意味を表すが、椎尾弁匡が「生きる」と解釈したことに順じ、浄土宗では法然八〇〇年大遠忌にあたり、訓で「ともいき」と読み、「共に極楽往生するために、現世では念仏生活を充実させて生きる」ことの大切さを理解しやすく表現したもの。
【参照項目】➡法然共生、共生 (きょうせい)
【執筆者:栗田順一】