江戸時代、寺請制度に基づき、寺院が檀家に対して、その寺院の檀家であることを証明した文書。寺請状ともいう。幕府のキリスト教禁止施策に由来するとされる。毎年調査・申告されて宗旨人別帳に記録し、宗門奉行所に提出された。婚姻・奉公・旅行・転居に至るまで広く必要とされた。
【参考】伊達光美『日本宗教制度史料類聚考』(巌松堂書店、一九三〇)、豊田武『日本宗教制度史の研究』(厚生閣、一九七〇)
【参照項目】➡宗門人別帳
【執筆者:𠮷水成正】