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待定法師忍行念仏伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

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たいじょうほっしにんぎょうねんぶつでん/待定法師忍行念仏伝

二巻。月泉集、宝洲ほうじゅう校閲並評。元文元年(一七三六)刊。無能勧化によって発心出家した曹洞宗禅峰待定の伝記。作者は奥州信夫郡(福島市)山口村曹洞宗常円寺の江岸月泉で、洛東獅谷ししがたに宝洲が校閲と寸評を加える。忍行とは忍辱の行であり、本書には待定が行った頭灯掌灯苦行念仏や寒中七日投河念仏などの苦行が挿絵をもって紹介され、待定が民衆から熱狂的な帰依を受けていた模様が描かれる。


【所収】関口静雄・宮本花恵「『出羽待定法師忍行念仏伝』翻刻と解題(上)・(下)」(『学苑』八五二・八五七、二〇一一・二〇一二)


【参考】長谷川匡俊『近世浄土宗の信仰と教化』(渓水社、一九八八)、同『近世の地方寺院と庶民信仰』(岩田書院、二〇〇七)


【参照項目】➡禅峰


【執筆者:石川達也】