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大雄

提供: 新纂浄土宗大辞典

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だいおう/大雄

釈尊の別称の一つで、偉大な英雄の意味。Ⓢmahāvīraの訳。世雄、大勇とも訳される。『無量寿経』では世尊・世眼・世よう・天尊と並べられて用いられている。すなわち「今日世雄、諸仏の所住に住し」(聖典一・二一七~八/浄全一・三)と言われ、仏の異称の一つとされる。浄影寺慧遠はこれを釈して「仏世間において最も雄猛ゆうみょうとなす。故に世雄という」(『無量寿経義疏正蔵三七・一〇〇上)とする。またⓈmahāvīraはジャイナ教の開祖の名でもあり、この語がインドにおいて偉人一般をたたえる語であったことがうかがわれる。


【執筆者:石田一裕】