相対・絶対
提供: 新纂浄土宗大辞典
そうたい・ぜったい/相対・絶対
相対は互いに対立していること、関係しあうことであり、絶対は対立を越え相対を否定すること。仏教の立場では種々に用いられるが、浄土教的には仏と自己を一つとみる絶対的一元論と、救済論に基づいた仏と自己を隔絶したものとみる相対的二元論がある。実践論として考えると、念仏と諸行の関係において五番相対が説かれる一方で、念仏一行に全修行法を統摂する絶対の行の位置づけもある。教判論としては、聖道浄土二門判があり、浄土門の中に聖道・浄土門ありとする絶対教判がある。また対立を越え事物の究極的ありかたを示す相待・絶待もある。
【参照項目】➡相対的二元論・絶対的一元論
【執筆者:福𠩤隆善】