もとは比丘びくの必需品である三衣さんねを入れた箱のことで、三衣箱とか接僧函せっすばこなどといわれた。また、密教では法具や修法の次第などを入れ、座のそばに据えたことから居箱すえばこなどともいわれた。浄土宗においては現在、各種法要や結婚式、得度式、正伝法、正授戒などで差定、表白などの読みものを入れたり、説教の際、高座の前の机上に置き、説草、御法語などの讃題、説教に必要とする要具を入れる箱のことをさしている。
【参照項目】➡説相袱紗
【執筆者:慶野匡文】