一巻。比丘信庵輯。清・光緒一〇年(一八八四)刊行。本書は信庵が念仏の日課を励む余暇に、主に明清以来の高僧と居士の著述から、浄土に関する文を抄出し、念仏を学ぶ者のために編輯したもので、序文と本文一六篇からなっている。前の一三篇は十念、名号、発願、戒行、回向、臨終などに関する語録を収め、他力法門を信じる重要さを強調している。後の三篇には、「念仏常課儀式」「睡時入観儀式」「礼拝四十八願儀式」があり、念仏の儀式を紹介している。清末の中国浄土教の状況を反映し、特に第十八願を重視している点は注目に値する。
【所収】続蔵六二
【執筆者:陳継東】