三巻。『円光大師御遺訓一枚起請文梗概聞書』ともいう。関通著。宝暦一一年(一七六一)刊。宝暦四年(一七五四)春に関通が『一枚起請文』について講述したものを藤原重豊が筆録し、約七年間推敲し、諸師の校閲を経て上梓したもの。遺訓門、縁起門、教興門、体性門、宗旨門、教相門、摂機門、力用門の八門を立てて解釈する。字句の詳解よりも真意の顕彰に力を入れているため、一般向けというよりも諸注釈書によって既に文意を学んだ者をその対象としたものである。
【所収】浄全九
【参照項目】➡一枚起請文
【執筆者:永田真隆】