一巻。実賢撰。清・雍正四年(一七二六)成立。明・雲棲袾宏うんせいしゅこうの『西方願文』に対する注釈書。袾宏は自作の『西方願文』に自釈した『西方願文解』を著しているが、実賢がこれとは別に注釈を施したのが本書である。『西方願文』の本文を自らの科文に従って挙げ、それに解釈する形式になっている。自序では発菩提心・懺悔三章・立四宏誓・求生浄土・回入娑婆・総申回向の六章と分けているが、本文では題目釈と入文釈に分け、入文釈では自序の科文とは違う章題を挙げて解釈している。
【所収】続蔵六一
【参照項目】➡西方願文
【執筆者:曽和義宏】