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興円

提供: 新纂浄土宗大辞典

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こうえん/興円

弘長二年(一二六二)—文保元年(一三一七)四月二六日。暁光房と号す。伝信和尚とも称される。鎌倉後期の天台宗の律僧で奥州の出身。東山金戒院の恵顗えぎに師事し、顕・密・戒を修学する。恵尋の志を継ぎ、比叡山円頓戒興行に邁進。『一向大乗寺興隆編目集』や『即身成仏抄』(一日一夜行事次第)を著して僧風刷新を図り、十二年籠山行を完遂する。また北白川に元応寺を開き、弟子には光宗・円観らがいる。


【参考】恵谷隆戒『円頓戒概論』(大東出版社、一九七八)、寺井良宣「黒谷流による叡山戒法復興運動の思想」(『西教寺真盛と日本天台の思想』永田文昌堂、一九九七)


【参照項目】➡恵尋


【執筆者:舩田淳一】