両足の甲をそれぞれ逆側の腿ももの上に置いてしっかりと組む坐法。Ⓢparyaṅkaなどの訳として用いられる。最も安穏な形であるとされ座禅・瞑想の際に尊ばれる。左足を上にするものを「降魔坐ごうまざ」、右足を上にするものを「吉祥坐きちじょうざ」と称する。その際、手の組み方もそれぞれに対応させる。釈尊が成道したときの坐法でもあり、古来よりインドでヨーガの坐法としても用いられている。これに対し、片足の甲だけを腿に乗せる形を「半跏趺坐」という。なお、密教では吉祥坐を「蓮華坐」と称し、半跏趺坐を「吉祥坐」と称する。
【参照項目】➡坐禅
【執筆者:渋谷康悦】