六巻。湛澄撰。貞享三—四年(一六八六—八七)の成立。向阿証賢が著した「三部仮名鈔」のうちの『帰命本願鈔』三巻について注釈したもの。『帰命本願鈔』上・中・下巻それぞれを本・末に分け、前半に鈔の本文、後半に註を記している。『続浄』所収の本は鈔と註を番号にて対応させている。『帰命本願鈔』は阿弥陀仏の本願に帰命すべきことを勧めた内容であるが、湛澄はこれを注釈するにおいて、その解説を先徳の説示にゆだね、私釈は加えていない。
【所収】続浄八
【参照項目】➡三部仮名鈔、三部仮名鈔諺註、帰命本願鈔
【執筆者:沼倉雄人】