江戸時代における寺格の一つ。本山・檀林・紫衣地しえじのほかに、入院じゅいん(晋山)や年頭の拝礼の際に、江戸城において特別の待遇を与えられた寺院。『寺格帳』上によると、江戸城大広間独礼座または白書院で将軍に単独拝謁はいえつを許可された寺院は、江戸においては、目黒祐天寺、西久保天徳寺、深川本誓寺をはじめ一四箇寺、地方においては嵯峨清凉寺、尾張相応寺、長崎大音寺をはじめ一五箇寺の都合二九箇寺が挙げられている。
【資料】『寺格帳』上(『続々群書類従』一三)
【参考】大島泰信『浄土宗史』(浄全二〇)
【執筆者:𠮷水成正】