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六時礼讃

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ろくじらいさん/六時礼讃

善導往生礼讃』の所説により、一日六回昼夜六時に分けて阿弥陀仏讃歎し、浄土往生を願いながら礼拝をする行儀。『観経』では日想観を初観とすることから、六時礼讃では西方に日が沈む日没(午後四時)一九礼を初めとし、以下順に初夜(午後八時)二四礼、中夜(午前〇時)一六礼、後夜(午前四時)二〇礼、晨朝(午前八時)二一礼、日中(正午)二〇礼を行う。『徒然草』によれば太秦うずまさの善観房が節博士を定めたとされる。また建永の法難の一因ともなった住蓮安楽らによる六時礼讃法会にも象徴されるように、古くから声明を中心として盛行していた。


【資料】吉田兼好『徒然草』下(『日本古典文学大系』三〇)、『四十八巻伝』三三(聖典六・五三八)


【参考】岩田宗一「わが国における往生(六時)礼讃声明の歴史的展開と現状」(藤堂恭俊編『善導大師研究』山喜房仏書林、一九八〇)


【参照項目】➡往生礼讃六時


【執筆者:石上壽應】