三巻。宝誉顕了撰。文化一二年(一八一五)—同一三年筆録。顕了が、加行僧の求めに応じて行っていた宗戒両脈に関する補助的な三日間の講義の手控えをまとめたもの。大別して、「出家の本意」と「相続」の二門を説いて基本を正し(上巻)、次に「伝法の由来」と「五通の名義」を弁じ(中巻)、その後に「円戒の大意」(下巻)を述べている。宗脈について述べる上中二巻は『伝灯輯要』中に、戒脈について述べる下巻は続浄一二に『浄土宗円頓戒玄談』と題して収載されている。
【所収】『伝灯輯要』中、続浄一二
【参照項目】➡浄土宗円頓戒玄談
【執筆者:渋谷康悦】