『梵網経』に説かれる四十八軽戒しじゅうはっきょうかいのうちの第二五戒。仏滅後、説教の主となって、僧房の主、教化の場の主、座禅の場の主、客人を送迎する行来の主となるには、慈心を生じてよく争いごとをおさめ、三宝に属する物をよく守り、それらを節度なく、あたかも私物のように用いてはならないとする。これに反して人々を混乱させて争わせ、三宝に属する物をほしいままに用いるならば軽垢罪きょうくざいに当たるとしてこれを制する。
【参考】石田瑞麿『仏典講座一四 梵網経』(大蔵出版、一九七一)
【参照項目】➡四十八軽戒、軽垢罪
【執筆者:袖山榮輝】