二巻。永享一〇年(一四三八)、聖聡述。本書は、聖光『徹選択集』を本、良忠『徹選択鈔』を末として、その内容について聖冏からの相伝と聖聡の自説を加えて両書の説示を解説したもの。文中に「これに付いて口伝有り。委くわしくは重書並びに切り紙に在り」(浄全七・一三七下)などと述べ、口伝について『教相切紙拾遺徹』(浄全七)など、ほかの聖聡著作に譲釈していることがある。
【所収】浄全七
【参考】石井教道『選択集の研究 註疏篇』(誠文堂新光社、一九四五)
【執筆者:沼倉雄人】