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単清

提供: 新纂浄土宗大辞典

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たんしょう/単清

生没年不明。佐渡の人。捨世の念仏聖。壮年の頃、百余人を率いて山に入り鉱石を掘っていたところ、洞窟が崩れその中に閉じ込められてしまった。そこで一心弥陀を念ずると数日後に、ただ一人助かった。これより直ちに俗事を捨てて出家し、木食草衣もくじきそうえ異形いぎょうのまま行住坐臥ひたすら念仏に励んだ。奇瑞を顕すこと多く、蓮華の一葉に模した独特の弥陀三尊を描き、これを信じて念仏する者は光明を感見したとされる。臨終に際し異香紫雲瑞相があり、没後に建てられた石碑は毎夜光を放ったという。


【資料】『鎮流祖伝』六(浄全一七)


【執筆者:長谷川匡俊】