岐阜県高山市愛宕町。東林山香荘厳院。岐阜教区№八一。開山・開基は不明。中興開山は源誉受徳。はじめ美濃国吉城郡広瀬村(高山市国府町)にあったが、天正一四年(一五八六)五月に金森長近が高山に入封したことにより、寺地の寄進を受けて現在地に移転した。受徳は慶長五年(一六〇〇)同国大野郡高山に神明山天照寺を起立して隠棲した。当寺には林香院や洞雲院など数箇寺の塔頭たっちゅうがあり、文化一〇年(一八一三)には知恩院門跡から香荘厳院の院号と字額を賜った。鐘楼は県文化財。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』中(『増上寺史料集』六)
【執筆者:𠮷水成正】