中谷在禅著。江戸後期の宗史学者で『三縁山志』などの著作があった常誉摂門(竹尾次春・善筑)の伝記。著者の中谷在禅は麴町心法寺の住職で、同寺には摂門の墓地がある。本文は明治四三年(一九一〇)三月七日に『浄土教報』八九四号の記事として掲載されたもので、大正三年(一九一四)一月『浄全』二〇巻刊行の際に「江戸崎大念寺志」の末尾に附録として転載された。摂門の還俗を文政二年(一八一九)とするなど不正確な箇所もあるが、略伝として要領よくまとめられている。
【所収】浄全二〇
【参考】『南勢雑記』(三重県郷土資料刊行会、一九七五)
【参照項目】➡摂門
【執筆者:石川達也】