『梵網経』に説かれる四十八軽戒しじゅうはっきょうかいのうち第四六戒のことで、説法に関するもの。説法者は高座において説法すべきであって、一般大衆のなかに混じって立って説法してはならないという。また聴衆に香華をもって供養せしめ、聴衆は下座して説法者に対し父母に孝順するがごとくにし、また事火婆羅門が師に恭順するがごとくにしなければならないという。説法者がこのように如法できないのであれば軽垢罪きょうくざいに当たるとしてこれを制する。
【参考】石田瑞麿『仏典講座一四 梵網経』(大蔵出版、一九七一)
【参照項目】➡四十八軽戒、軽垢罪
【執筆者:袖山榮輝】