1仏門に入って年月を経た学徳兼備の僧のこと。耆宿ぎしゅく・長老・老宿などに同じ。『雑阿含経』二〇には、高齢というだけでは宿老とはいえず、若年であっても学徳が勝れていれば尊崇されると説いている(正蔵二・一四一下)。「山門には、宿老碩徳おほし」(『平家物語』二・座主流ながれ、『日本古典文学大系』三二・一四四)。2総本山に対して功績のあった僧侶に贈る称号をいう。知恩院の『総本山待遇規定』は、祖山および一宗に対する功労、祖山中心の道念厚き教師を、耆宿・宿老・長老の待遇としている。
【参照項目】➡耆宿
【執筆者:西城宗隆】