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信仰

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しんこう/信仰

究極的な意味・価値をもつと思われる対象を信じ、それに打ち込む全人格的な態度をいう。信仰は知的要素も含まれるが、知識と同一ではない。知識の対象が合理的に証明しうるものであるのに対して、信仰の対象は客観的な真理性よりも、当事者にとってはなにものにもまさる無限の価値をもつ点で異なる。仏教では「仰信」「信心」と同義であり、キリスト教でいう「敬虔けいけん」にあたる。仏教語としてシュラッダー(Ⓢśraddhā=信・信心・正信・浄信・敬信と訳されている)、プラサーダ(Ⓢprasāda=澄浄・浄信と訳されている)、アディムクティ(Ⓢadhimukti=信解・勝解と訳されている)、バクティ(Ⓢbhakti=信愛と訳されるのが一般的)などをあげることができる。『大智度論』一に「仏法大海は信を能入となし、智を能度となす」(正蔵二五・六三上)というように、仏道の第一歩であると強調される。


【参照項目】➡信心


【執筆者:藤井正雄】